Instagramには、投稿がどれだけの人に届いたか、いいねやコメント以外にも「保存」や「シェア」がどれくらいあったかを見られる仕組みがある。フォロワー数や「いいね」の数だけを見ていても分からない、投稿ごとの実際の反応がそこには出ている。
この記事では、その数字を自分のパソコンとブラウザだけで確認できるようにするための準備から、実際に確認する手順、そして実際にうちのアカウントで確認して見えてきたことまで、省略せずに順番に書いていく。長い記事になるが、必要なところだけ読んでもらってもいい。
2026-09-19 実機で再検証済み
この記事の手順(GitHub Actions・パソコンの両方)を、実際にリポジトリのコードとAPIを動かして1つずつ確認した。6章の数字(リール平均リーチ約76・画像系約26・保存とシェアは全投稿で0件など)も、実際にAPIを叩き直して再確認し、記事の数字と完全に一致した。確認中に1件、本物のバグ(キャプションに絵文字が入っている投稿があると、パソコンでの確認が途中で止まる不具合)を見つけて修正済み。
01 全体の流れ
細かい手順に入る前に、全体でどういう仕組みになっているかを先に押さえておく。登場するのは次の5つ。
① Instagram本体 → ② アクセストークン(鍵) → ③ GitHubに保管 → ④ 自動で数字を取得 → ⑤ 画面で確認
Instagramの数字そのものは、Instagramの運営会社(Meta社)が「API」という窓口を通じて外部に渡してくれる。APIというのは、あるサービスの機能やデータを、外部のプログラムから使えるようにするための窓口のこと。ただし誰でも自由に見られては困るので、その窓口を使うには「アクセストークン」という鍵になる文字列が必要になる。
このアクセストークンを、GitHub(プログラムのファイル一式を保管しておくためのサービス。うちの投稿ツール一式もここに置いてある)の中に安全な形で保管しておき、「GitHub Actions」というGitHubの自動実行の仕組みが、指示したタイミングでその鍵を使ってInstagramに数字を取りに行く。取ってきた結果を画面に表示する、というのがここまでの全体像になる。
②③のところは最初に1回だけ用意しておけば、あとは④⑤を繰り返すだけでいい。うちのアカウントではこの①〜③はすでに用意済みなので、日々の確認では④⑤(確認する手順)だけを見てもらえば十分。ここでは記録として、①〜③がどう用意されているかも書いておく。
02 Instagram側の準備(最初の1回だけ)
すでに完了している作業。今後トークンの有効期限が切れたときに、同じ手順をもう一度たどることになる。Meta社の画面の項目名は時期によって変わることがあるので、実際の画面と多少違っていたら、似た意味の項目を探してほしい。
①アカウントの種類を確認する
Instagramのインサイトを取得するには、個人アカウントではなく「ビジネスアカウント」または「クリエイターアカウント」になっている必要がある。Instagramアプリの「設定とアクティビティ」→「アカウントの種類とツール」で確認・切り替えができる。
②Meta for Developersでアプリを作る
- developers.facebook.com にアクセスし、Facebookアカウントでログインする。
- 「マイアプリ」から「アプリを作成」を選ぶ。
- 用途を聞かれたら「ビジネス」を選択し、アプリ名など必要事項を入力して作成する。
- 作成したアプリの管理画面の中から、Instagram向けの機能(「Instagram API」「API setup with Instagram login」のような名前の項目)を探して追加する。
③アクセストークンを発行する
- ②で追加したInstagram向けの設定画面の中に、自分のInstagramアカウントを接続する項目がある。指示に従ってInstagram側でログイン・許可を行う。
- 接続が済むと「トークンを生成」のようなボタンが表示されるので押す。Instagram側で許可を求める画面が出るので「許可する」を選ぶ。
- 管理画面に戻ると、長い文字列(これがアクセストークン)が表示されるので、その場でコピーしておく。この文字列は他人に見せたり、記事や画面共有にそのまま映したりしない(家の鍵と同じ扱い)。
この手順で最初に発行される文字列は「短期トークン」と呼ばれ、1〜2時間ほどで使えなくなってしまう。実際にGitHubへ登録するのは、これをさらに60日ほど使える「長期トークン」に交換したものになる。
④自分のID(IG_USER_ID)を確認する
GitHub側の設定には、アクセストークンに加えて、自分のInstagramアカウントを表す「ID」という番号も必要になる。リポジトリには instagram_api_test.py という、発行したトークンが正しく使えるかを確認するための小さなツールが用意されており、これを実行すると自分のIDとユーザー名が画面に表示される。
03 GitHub側の準備(最初の1回だけ)
これもすでに完了している作業。トークンを取り直したときだけ、上の④の値の上書きが必要になる。
①この仕組みが置かれている場所
リポジトリ goda-coffee-instagram の中に、投稿用のツール一式と一緒に、インサイトを確認するための2つのプログラム(instagram_insights.py=アカウント全体用、instagram_post_insights.py=投稿ごと用)と、それを自動で動かすための設定ファイル(.github/workflows/insights.yml)が置かれている。「Instagram Insights Check」という名前で登録されている。
②アクセストークンとIDを安全に登録する(シークレット)
アクセストークンのような値をプログラムの中に直接書いてしまうと、リポジトリを見た人全員に見えてしまう。それを防ぐため、GitHubには「シークレット」という、値を隠したまま登録できる仕組みがある。
- ブラウザで
goda-coffee-instagramのリポジトリを開く。 - 上部のタブから「Settings」を開く。
- 左側のメニューから「Secrets and variables」→「Actions」を選ぶ。
- 「New repository secret」ボタンを押す。
- Name欄に
IG_ACCESS_TOKEN、Secret欄にアクセストークンを貼り付けて「Add secret」。 - 同じように、Name欄に
IG_USER_ID、Secret欄にIDを貼り付けて「Add secret」。
登録した値は一覧画面にも二度と表示されない(名前だけが見える)。トークンの期限が切れたときだけ、同じ名前のシークレットを選んで値を更新する。
04 確認する手順
①〜③の準備が終わっていれば、あとは実行するだけ。うちの場合は次の2つの入り口から確認できる。
方法A:ブラウザだけ
外出先や、パソコンの前にいないときはこちら。
- ブラウザで
goda-coffee-instagramのページを開く。 - 画面上部のタブから「Actions」をクリック。
- 左側の一覧から「Instagram Insights Check」を選ぶ。
- 右側の緑色の「Run workflow」ボタン → もう一度出てくる「Run workflow」ボタンをクリック。
- 一覧の一番上に新しい実行が出る。黄色い丸=実行中、緑のチェック=成功、赤い×=失敗。
- その実行をクリックして開く。
- 左側の「insights」というジョブ名をクリック。
- ログの中の項目をクリックして開くと、結果が文字で表示される。「Check Instagram insights」=アカウント全体の数字、「Check Instagram post insights」=投稿ごとの数字。
方法B:その場ですぐ
パソコンの前にいるときはこちら。一番早い。
- ツールのフォルダを開き、「コーヒー投稿ツール.bat」をダブルクリック。
- メニューが出たら番号を入力してEnter。アカウント全体を見たいなら
6、投稿ごとを見たいなら7。 - 画面にそのまま結果が表示される。
- 確認したらメニューに戻るので、続けて見るなら番号を、終わるなら
0を入力してEnter。
(以前は投稿のキャプションに絵文字が入っていると方法Bの7番でエラーになる不具合があったが、2026-09-19に修正済み。)
05 表示される項目の意味
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| reach | 表示された回数(リーチ) |
| profile_views | プロフィールが見られた回数 |
| accounts_engaged | いいね・保存などで反応したアカウント数 |
| saved | 保存された回数 |
| shares | シェアされた回数 |
| total_interactions | いいね・コメント・保存・シェアの合計 |
account系(reach・profile_views・accounts_engaged)は直近7日間、post系(reach・saved・shares・total_interactions)はその投稿単体の数字。
06 見えてきたこと
直近7日間の数字はリーチ5、プロフィール閲覧1と、正直かなり寂しい。ただしこれは反応が悪くなったからではなく、単にその7日間に投稿が1件しかなかったから。投稿頻度がそのままリーチに直結している、という分かりやすい結果だった。
直近10投稿まで広げて見ると、はっきりした違いが2つ見つかった。リールの平均リーチは約76、画像投稿の平均リーチは約26。動画(リール)は画像投稿より平均で約3倍リーチが伸びていた。もう一つ、コーヒー豆や商品を紹介する投稿と、社内の作業を紹介する投稿とでも差がはっきり出ている。
| 投稿内容 | リーチ | いいね |
|---|---|---|
| 9/8 商品紹介(飲み比べセット) | 122 | 4 |
| 9/9 商品紹介(コーヒー豆) | 112 | 4 |
| 9/13 商品紹介(コーヒー豆) | 71 | 2 |
| 9/15 社内作業ログの紹介 | 11 | 0 |
コーヒー・商品の話をした投稿は、リーチ63〜122・いいね2〜4で安定して反応がある。一方でLINEの案内やAI作業日誌など、コーヒーと直接関係のない社内向けの投稿は、いいねが0〜1件、リーチも20台前半にとどまっていた。
そしてもう一つ気になる点として、直近10投稿すべてで「保存」も「シェア」も0件だった。見てはもらえているが、あとで見返したくなる・誰かに教えたくなる投稿には、まだなっていないということになる。
07 次にやってみること
- 反応の良い「商品・コーヒー豆紹介」を、できるだけ動画(リール)で増やす。
- 社内作業やお知らせ系の投稿は頻度を抑えるか、コーヒーの話とセットにする。
- 「産地の豆知識」「淹れ方のコツ」など、保存されやすい情報系の投稿を試す。
- 直近で投稿が減っていた分、まず投稿頻度をもとに戻すだけでもリーチの回復が見込める。
08 うまくいかない時は
実行が赤い×で失敗したときは、たいてい次のどれか。
Q. インサイトの取得に失敗しましたと出る
A. 最も多い原因はアクセストークンの期限切れ(長期トークンは60日ほどで切れる)。Instagram側の準備をもう一度たどって新しいトークンを発行し、シークレット登録手順と同じ画面から IG_ACCESS_TOKEN の値を上書きする。
Q. 「アカウントがビジネスまたはクリエイターになっていない」と出る
A. Instagramアプリの「アカウントの種類とツール」で、個人アカウントに戻ってしまっていないか確認する。
Q. 「データがまだ十分に溜まっていない」と出る
A. アカウント作成直後や投稿数が少ない時期に出ることがある。しばらく運用してから再実行すれば解消することが多い。

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